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突然・・・


 世は無常とよく言うけれど。


 今日、突然友達が亡くなったという知らせを聞いた。



 二年位前の話だけど、カナダにホームステイに一緒に行った子だった。それからも、暫くの間は親交があり、割と親しく付き合っていたが、一年位前にふと連絡を取らなくなって、それっきりだ。


 それが、今日のこの知らせだったので、打ちのめされた。悲しいとか、驚いたとか、知らせを聞いたときに感じたのは、そういった感情を完全に超越してしまっていたような気がする。とにかく、沈んだ。



 人間、いつかは死ぬということを頭の中では分かっていたような気がしていたが、理解が追いつかない。思い出すのは元気だったときの彼女の姿で、そんなものは一体何の役にも立ってくれないと、泣きそうになった。



 なんで、とか、どうして、とかいくら繰り返しても答えはない。またみんなでわいわいと集まって、あの時のように笑顔で言葉を交わすことができると信じていたというのに、だ。


 そして、何よりも辛いのが、何を思ったのだろうか、とか苦しかったのかな、とかそんなことを考えしまうことで、逃れようのない現実感の重さにずきりとする。



 

 あした、その子のお通夜です。


 私は今、何よりも泣くことが恐いです。
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by sinsekaiheto | 2008-01-21 22:53 | 日記

壊れ物の季節(終)


 続きです。


  冬が来て、炬燵の中で参考書を片手に紅白歌合戦をぼんやりと見て、気分転換と称した初詣に私と紗江と雪穂の三人で行った。毎日のように塾の冬期講習に足を運び、じりじりとした不安を抱えながらも、何とかそれを乗り切ろうともがいていた。初詣で引いたおみくじが大吉で、我ながら単純だな、と思いつつも、大事に大事に財布の中にしまいこんだ。そんな風にして、私の中学生活最後の冬は過ぎて行った。

 あの日返しそびれた学生服を返してから、彼とはまったく話すことすらしていなかった。多分、もうあんなふうに帰り道を共にすることはないだろう、という確信だけがあって、寂寥感に少し似た、けれどとても一言では表せきれない複雑な感情を抱いていた。

 そして、とうとうそのまま、私達は卒業式を迎えることになる。





 小学校の低学年の頃は、卒業式というものが羨ましくて仕方がなかった。

 台の上で光に包まれ、堂々と歌を歌う上級生達。その頃、まだ小学生の私は、彼らを羨望に満ちたまなざしで見つめていた。ステージに上った卒業生が、当時身長110cmかそこらだった私には、何よりも大きなものに見えていて、彼らが上るその台は、小さいながらも聖地だった。

 あれから、いったいどれくらいのときが流れたのだろう。小学校の卒業式で不覚にも泣き出してしまいそうになったのを、まるで昨日のことのように思い出した。思い出が走馬灯のように駆け巡る、というのは卒業式での常套句だが、そんなものは嘘だと思った。思い出は、駆け巡るものなんかではなく、ずっと一つの風景をちかちかと映し続けていくものだ。

 下足室から流されるように外に出た。三月の風はまだ冬の気配を引きずって入るけれど、やはり真冬のそれのようなとげとげしさはなく、包み込んでくるような冷たさが、むしろ肌に心地よかった。前方に曲がりくねるように伸びる列をみながら、これでこの校舎ともお別れか、と切ない気持ちでしみじみと思った。

「ほら、沙由。写真撮ろうよ、写真」

 食堂の辺りから急に列が乱れて、プールの前の駐車場やグラウンドまでの広い範囲に散らばった生徒達は、そこここでインスタントカメラをパシャリパシャリとやっていた。紗江が私のセーラー服を引っ張って、

「ほら、撮ろう」

 と誘ってくれた。クラブの後輩と一緒に、パシャリ。紗江がその辺の男の子達を強引に引きずって、一枚パシャリ。紗江がおかしな顔をしながら、その男の子達を追いかける姿を、おなかを抱えながらカメラに収めた。

 散々写真を撮りまくった後、急にふと真顔になった紗江がポツリと呟いた。

「これが、最後なんだよね」
「・・・うん」

 私は頷いた。ただ、頷いただけだった。紗江と雪穂の顔を見て、この三年間の感謝で胸がつぶれてしまいそうになった。でも、言葉にはしない。今まで本当にありがとう。これからも、ずっと友達だからね。そんなありきたりな言葉では、今の気持ちの十分の一も伝えられないような気がして、そんなことなら何も口にしないほうがいいかもしれない、と思っていた。その代わり、私は今の彼女達の笑い顔を、決して忘れることのないように、大事に大事に網膜の中に焼き付けた。

「あ、あれ。吉村君だよ」

 突然雪穂が私にそんなことを耳打ちし、遠くからこちらに向かって歩いてくる彼の姿を指差した。ぽかんと彼の姿を眺めている私に、

「行っておいでよ、沙由。多分、これがチャンスだよ」

 今度は紗江がそう言った。はじかれたように彼女を見ると、沙由はいたずらが成功した子どもみたいに、嬉しそうに笑っていた。

「知ってたの?」
「もちろん。もう、一体何年友達やってると思ってんのよ」

 彼女はそう言って、その笑顔のまま私の背を押した。「ありがとう」と、そう呟いた。やっぱりあんた達がサイコーだよ。そう思った。、

「吉村君!」

 多分この先、何度も私は思い出すだろう。このとき彼の名前を叫んだことを。立ち止まった彼の前で、軽く息を整えた。心臓がどきんどきんと早鐘を打って、すぐには言葉が見つからなかった。

「も、もう写真は撮らなくて、いいの」
「ああ、うん。もう充分撮ったから」

 その言葉を口にするには、少しだけ勇気が要ったけど、そっかと頷いたときにはもう、私は迷いを断ち切っていた。そっと息を吐き出してから。真剣な表情で彼を見つめる。

「吉村君」
「何?」
「制服の第二ボタン、私にください」

 断られることも多分どこかで覚悟しながら、頭を下げた。彼の返事を聞く前に顔を上げる勇気はさすがになくて、下を向いていたたった二秒かそれくらいが、永遠のように感じられた。

「いいよ」
「え、本当?」

 顔を上げると、彼が笑ってくれていて、私も一緒に笑顔になった。制服の裏の止め具を器用に外して第二ボタンを差し出した。私はそれを受け取って、

「ありがとう。大切にするね」
「うん」

 それだけで、私には充分だった。彼の第二ボタンをぎゅっと確かめるように握りしめた。それからポケットの中にしまいこむ。

「まだ、受験残ってるけど、お互い頑張ろうな」
「うん、そうだね」

 でも、きっと全部上手くいくんだ。そんな風に、その時の私は信じていた。根拠も何もなかったけれど、ここで、彼と向かい合って話をしたからだろうか、そんなことを信じられるだけの強さを、私は彼からもらったのだ。

「あれ、あっちから来るの、結城と日浅じゃない」
「へ?」

 彼に言われて振り返ると、カメラを片手に持った紗江と雪穂がパタパタとこちらに向かって駆けてきた。紗江がぶんぶんとカメラを振り回して、しきりに、

「紗江、写真撮るよ、写真」

 と叫んでいる。雪穂にカメラを押し付けた紗江は、分けがわからないままの私と彼を引きずるようにして走り出した。

「ちょっと、どこ行くの?紗江」
「校門、校門。校舎をバックにして撮るよ」

 紗江は、満面の笑顔だった。彼女のこの強引なペースには敵わない、と私は苦笑した。空はまるで私達を包み込むかのように、大きく青く澄んでいた。

「よし、ばっちり」

 私達二人を並ばせた後、紗江はそう叫ぶとカメラを構えていた雪穂のところへと駆け戻った。慌てた私が、「ちょ、みんなで撮るんじゃないの?」と言うと、紗江は呆れて、

「何を野暮なことを言ってるのかねー、あの子は」
「ほらほら、沙由。笑顔笑顔」

 雪穂が言った。カメラのシャッターを切るパシャリという音が響いて、

 そして、私達の笑顔は永遠にフィルムの中に刻み込まれた。

 END
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by sinsekaiheto | 2008-01-19 07:57

壊れ物の季節(5)


 新年、明けましておめでとうございます。

 いやはや、ぼさっとしていたら、もう松の内も終わっていました。ってことで、前の続きです。


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 初めから、ずっと何かの警告のように、頭の中からいやな予感が消えなかった。

 その予感は、玄関先の自転車置き場に、いつもはないはずの母の自転車が物言わぬ重量で私を迎えたときに、確信へと変わった。

 頭の中でその確信を片っ端から否定してから、そっと音を立てないようにドアを開いたが、効果はなかった。そこには、手に茶色い封筒のようなものを持った母が、腕組をしながら立っていたのだ。

「これは何?」

 開口一番、突き刺すように母は言った。私は、はぁ、とため息を吐いた。そんなこと、中身を見ればわかるじゃないか、と私は心の中で悪態をついた。

「模試の結果」
「私はこれを、沙由の机の中から見つけたわ」

 さらりとそう言ってのけて、母は私を睨み付けた。私も精一杯母のことを睨みつけて、冷たい声でこう言った。

「お母さん、私の机の中勝手に見たの?」
「今はそんなことを言ってるんじゃありません」
「そんなことって・・・。プライバシーの侵害だよ。人の机の中勝手にのぞくなんて。最低!」
「黙りなさい!」

 ぴりゃりといわれて、思わず私は絶句した。

「どうして二週間も前に返却されたものを、ずっと隠して親に見せないの。机の中に入れておいたら、結果の数字がよくなるとでも思ってたの?しかも、西校D判定だし。先生だって面談で、沙由の努力次第って言ってたでしょ。それなのに、ここ最近の沙由は全然努力も何もしてないじゃない。そんなんで西校落ちたって、お母さん知らないからね。少しは羽須美ちゃんのこと見習いなさいよ」

 そんなことは、言われなくたって、わかっていた。知っていた。どうやら私が悪いようだということも、母のめちゃくちゃに聞こえる言い分も、納得しようと思えばできないこともなかっただろう。けれど、自分の行動は棚に上げて、私ばかり責める母のことは、どうしても我慢できなかった。ふつふつと怒りが体の中心部分からこみ上げてきて、こんなことは初めてだ、と私は思った。

「西校受けたいなんて、言ってないじゃない」

 私がそう呟くと、母は怪訝そうな顔で私を見た。叫ぶのと同時に、どうしてか涙が頬を伝っていくのを、私は感じた。

「西校受けたいなんて、私、一言もそんなこと言ってないじゃない。惨めなだけだよ。お母さんだけが勝手に張り切って、本人も先生も全然無理だってわかってるのに。はっきり言って、迷惑だよ。何でもかんでも羽須美姉ちゃんと一緒にしないでよ。私は羽須美姉ちゃんじゃないんだから」

 一気にそう言った。今度は母が絶句するばんだった。私は腕で乱暴に涙を擦って、母をきっと睨み付けた。

「私は西校なんて、絶対絶対受けないからね!!」

 そう言ってしまった途端、もう何が何だか、全部わずらわしくなって、母の娘であること自体に漠然とした嫌悪感を抱いてしまった。私は肩にまだカバンを持ったまま、玄関から外へと飛び出していた。母の「ちょっと沙由、待ちなさい」という声も聞こえたけれど、私はその言葉を振り切るようにして、むちゃくちゃに駆けた。すぐに足がもつれて走れなくなった。はぁはぁと肩で息をした。涙はもう止まっていて、その涙の跡を腕でごしごしとぬぐったら、何とも情けないことなのだが、道に迷った子どものような、そんな気分に胸が沈んだ。

 随分と走ったつもりでいたけれど、実際には500メートルも進んでいなかった。ぼんやりと駅の方向に目をやって、どうしようか、と考えた。勢いで家を飛び出した手前、今さら家に戻るなどという選択肢は私にはなく、一瞬、紗江と雪穂の顔が頭の中に浮かんだが、突然押しかけていったって多分困らせてしまうだけだと思って、それ以上考えるのはやめにした。「羽須美さんの家に行こう」と私はとぼとぼと駅へ向かって歩き始めた。所詮強がっていたって私はまだただの中学生で、困ったときに親戚の家に逃げ込むことで精一杯だなんて、ちっぽけなものだ、と思っていた。

 改札から少しはなれたところにバスの停留所があって、そこで次のバスが来るのを待った。周りには人の姿もまばらで、私と同じくらいの年恰好の女の子は見当たらず、さらに私の不安をあおった。やって来たバスに急いで乗り込んで、最後尾の座席に身体を沈めた。バスの中は空いていて、乗客は皆一様に疲れた目で窓の外の景色を眺めている。彼らもきっと同じように、悩みや孤独や自分の置かれた理不尽な立場なんかと戦っているだろう。そう思って、窓の外を流れるネオンサインや町の明かりを見ていると、不思議と気持ちが静まっていくのを私は感じた。それから私は、今日という一日について考えてみた。母にあんなに強く抵抗したのは初めてで、母の心底驚いた顔を見たのも、多分初めてだった。何をこんなにも、頑なになっているのだろう。母も、私も、多分同じように子どもで、同じように必死で、同じように傷ついている。そう思ったら、涙が出た。子どものことなんて、何にもわかっていないなんて言って悲しむのは勝手だけれど、私が親のことを少しでもわかっていたことがあったのだろうか。そう思った。

 私は町の明かりに頭をたれて、「親不孝な私のことを、どうか許してやってほしい」と祈っていた。

– –

 バスが止まった。集金箱の中にお金を放り込み、私はバスから降りて道に立った。そこは、夜の街だった。車のライトが真っ直ぐに行きかういつもの道を歩き、私は羽須美さんの家までたどり着いた。

 もし羽須美さんが家にいなかったらどうしよう。などと考えては道すがら、不安な気持ちを募らせていた。羽須美さんの住むマンションの部屋に明かりがともっていることがわかり、それまで痛いほどにこわばっていた私の心は、ひとまず解けた。インターフォンを押して、羽須美さんがドアを開けるのを待つ。ふと隣の部屋から洩れ出たビーフシチューか何かの匂いをかいでしまった。たったそれだけのことで、私の心はぐちゃぐちゃにかき回されてしまっていた。

「あれ、どうしたの?」
「羽須美姉ちゃん」

 声が震えた。多分私は飼い主とはぐれた子供のような表情をしていたのだろう。羽須美さんは一瞬私の顔を見て驚いたような表情を浮かべたけれど、すぐに私を家の中に迎え入れてくれた。羽須美さんの部屋の暖かい光が、私の中に染みていった。

「何かあったの?」

 羽須美さんは「熱いから気をつけて」とコーンスープの入ったマグカップを私に手渡した。私はそれを少しだけ啜って、

「家出してきた」

 と彼女に告げた。

「へぇー、家でかぁ。けっこう思い切ったね」
「ううん。違うの。ただの勢い」
「ふーん。そう、勢いね。でも、沙由ちゃんらしいな」

 自分の分のコーンスープに口をつけて、羽須美さんはそんなことを呟いた。

「私らしいって?」
「普段はけっこう慎重なくせに、時々後先考えずに突っ走っちゃうようなところかな。あ、別に悪い意味で言ってるんじゃないよ」
「でも、そんな風に突っ走ってて、いいことなんて一度もなかった」

 私が沈んだ声でそういうと、羽須美さんはじっと私を見つめた。綺麗な目だった。思わず見とれて、吸い込まれそうになる。

「じゃあ、沙由ちゃんは、そんな風にして突っ走ってきたことを後悔してる?」
「それは、・・・よくわかんない」

 リビングの壁にかけられた時計のはとが七時を指して七回ないた。その時計をぼんやりと見上げて、今頃、母は誰もいないリビングで、一人で食事をしているのだろうか、と考えた。どこからか来たこの胸の疼痛が私の悔恨だとするのなら、確かに私は後悔しているのかも、知れなかった。

「沙由ちゃん、あのね」

 羽須美さんの私の名を呼んだ。

「私は突っ走ったって、後悔したって、良いと思うよ。沙由ちゃんはまだ、若いんだから。じゃんじゃん突っ走って、じゃんじゃ後悔しても、それでいいよ。子どもの頃に好きなことを好きなだけやっておかなかったら、大人になってから私みたいに迷っちゃうから」
「・・・羽須美さんは今、何かに迷ってるの?」

 私ははっとなって彼女を見上げた。羽須美さんは私の座っているソファーの隣に腰を下ろして、言った。

「大人になって後悔しても、それはもう、遅すぎることだよ、きっと」

 私は残りわずかになっていたコーンスープを飲み干して、暫く手のひらの中でマグカップを転がしていた。羽須美さんは多分、自分のことについてはこれ以上語らないだろう、という予感めいたものがあって、私もそれ以上は尋ねなかった。

 その代わりに、私はポツリポツリと家出の理由について語りだした。マグカップを見つめながら。羽須美さんの打つ、静かな相槌を聴きながら。

 母のとった行動は、今思っても理不尽なことに代わりはなかった。けれどさっきまでのような悔しさは、もう噴き出しては来なかった。私はもっと、母と向かい合わなければならないのだろう、とそう感じただけだった。

「私は多分、恐かったんだと思う」

 羽須美さんは何も言わない、何も答えない。だから、私は自分の気持ちを素直に続けることができたのだ。

「必死で勉強して、西高を受けて、それでも落ちてしまったら、絶対お母さんに失望されるってわかってて、そのことがすごく恐かった。ううん、多分それだけじゃない。死ぬほど頑張って、それでも駄目だったら、自分のてっぺんがわかっちゃって、そのこともすごく恐かった。そんな思いをするくらいなら、初めから手を抜けばいいんだって。西高なんて受けなきゃいいんだって、思ってた」

 私は一息にそういうと、口をつぐんだ。

 母の顔が頭に浮かぶ。きっと今頃不安げに、私の帰りを持っているだろう。ひょっとすると、泣いているのかもしれない、とも思った。だから、ただいまって、言ってあげよう。その後はちゃんと、「心配かけてごめんなさい」って言って、謝ってあげよう。
 
 それから、吉村君のことも考えた。きっと今も頑張っている、とそう思ったら、勇気が湧いた。

「でも、あと少しだけ。頑張ってみる」

 羽須美さんが、にっこりと笑う。

「沙由ちゃんならできるよ。なんたって私と沙由ちゃんには、同じ血が流れているからね」
「羽須美姉ちゃん」

 彼女の言葉に、私も笑った。それだけで、何か頑張れそうな気がしてきて、ふしぎなもんだな、と思っていた。

 窓の外の街路樹が揺れて、点滅を繰り返していた街灯もぴんと張った光を取り戻していた。夜の風は依然として冷たいままだったけれども、そう悪くないかもしれない、と初めて思えた。
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by sinsekaiheto | 2008-01-08 14:23